ドクターブログ|いちき歯科|南森町駅・大阪天満宮駅すぐの歯医者

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デンタルエステはご存知ですか?

2019年01月30日

こんにちは。歯科医師の新井です。

 

みなさんはもう当院でのデンタルエステを受けられましたでしょうか?

 

 

デンタルエステという言葉自体聞いたことがない方もいらっしゃるとおもいます。

 

デンタルエステとは、その名の通り歯科で行うエステの事なのですが、普通のエステではできない、お口の中のツボや、お顔や首元の筋肉に直接働きかけるマッサージを行います。

 

唾液分泌の促進や、リンパの流れを良くしてむくみの改善、血行促進、噛む時や表情を作る時に使うお顔の筋肉をほぐすので小顔効果やリフトアップも期待できます。

 

硬くなった筋肉をほぐすので、首や肩こりをお持ちの方はもちろん、噛む力が強い方にもオススメです!

 

アロマオイルを使わせていただきますので、優しい香りでリラックスしながら受けていただけます。

 

「唾液が少なくなってきて困っている」「噛み合わせの力が強くて頭痛や肩こりがひどい」というような方はもちろん、血行促進や筋肉をほぐしてお肌や美容にとても良い、免疫力アップにまで繋がる等…たくさんの身体に良い効果が期待できます。

 

ご質問等ございましたらお気軽にスタッフまでお声がけください。

 

 

セミナーシェア

2019年01月29日

こんにちは、藤林です。

今日はセミナーシェアをさせていただきたいと思います。

去る2018年9月9日に大阪にて佐野正之先生と佐野哲文先生によるあすなろ王国物語~地域に根ざした予防歯科医院への転換~というセミナーを受講してきました。

 

あすなろ小児歯科医院は富山県富山市にある小児歯科専門の歯医者さんです。分院が富山県射水市にあり、こちらも小児歯科専門の歯医者さんです。

私がこのセミナーを受講しようと思ったきっかけは、以前私は富山に住んでいたこともあり、富山にテーマパークのような圧倒的な存在感を放つ小児歯科があるとは聞いて知っていたのですが、少し前に朝日新聞に特集されており、診療時間に演奏会を行っている、お菓子作りをしているなどの記事を読んで、びっくりし、どんな歯科医院なのか、どういったことでそれを行うのかが知りたくなったので受講することに決めました。

 

セミナー開始時間になると、まず会場が薄暗くなり、オープニングムービーとともに、大きなリボンを頭につけた魔女や博士などの様々な衣装を身にまとったスタッフたちが入場し、会場を盛り上げます。そして自己紹介が始まりました。しかし「魔女のキキです」という感じで、フルネームで名乗らないのです。歯科医師以外の方はなんとその衣装で普段診療やイベント(エデュケーションといいます)をしているとのこと。一気に会場がミステリアスな空間になり、引き込まれました。セミナー会場にも骸骨や洋風ランプ、趣きのある額縁などが配置されていて、こんなセミナーに来たことがない、これから何がおこるんだろうとわくわくしました。

 

セミナーを聞いていくなかで、先生の成功の秘訣は子供の心理を利用した徹底した経営戦略にあるんだと思いました。子供が喜んでくれるならなんでもやる。子供がわくわくするように、歯科医院の外装はもちろん、内装も洋館で統一、男の子は勇者になる、女の子はお姫様になるというストーリー展開のため、男女で診察室が違うそうです。子供の興味をそそるため、そして刺激にならないように、診察室は薄暗くするなど、大人の常識や便利を全く排除したシステムや院内に驚きと発見がありました。

ブラッシングコーナーも魔法研究所と書いてあり、スタッフもそう呼んでいるそうです。

 

地域に根ざした予防型歯科医院への転換というお話のなかで、戦略と戦術の話をしてくださいました。戦国時代、つわもの集まりで当時最強と言われた武田騎馬軍団に織田信長が組織した名もなき農民たちが勝ったのか・・・それは信長が種子島銃というものを農民に教えたという戦略勝ちであったこと。これらのことが歯科界でも起こっている。現在の歯科医学が疾病の発見→治療でいっこうにメンテナンスの患者さんが増えない戦術的医療なのに対し、これからの医療は患者さんが主体で私たちは口腔管理を行っていくという戦略的医療が必要であり、それには都市型の歯科医院であれ地方型の歯科医院であれ、ターゲットをしぼることが重要と先生はおっしゃいます。

余計なものは省くこと。予防型歯科はそう簡単にできるものでない。あすなろ歯科医院のやり方を他に当てはめたからといって患者さんが来るわけではない。大事なのはターゲットを絞ること、ニーズを観察しそれに応えることが重要とおっしゃっていました。

 

セミナーを受けて、今までの歯医者という概念や価値観を覆された気持ちになりました。お昼ご飯後にセミナー会場の見本の診察台のとなりで、実際僕はこうしているということなどもお話してくださいました。それが時間めいっぱい話して下さったため、本当に子どもが好きなんだなとか、歯科という仕事が好きなんだなとか、感じて歯科医師として尊敬できる方だなと思いました。私は富山が大好きなので、こういった先生がおられること、こういう歯科医院があることが誇りだなと思いました。

マイナス1歳からの虫歯予防

2018年12月20日

こんにちは、藤林です。

前回から、仲井先生という歯医者さんがおられて、妊婦さん対象にキシリトールの研究を行ったというお話をしました。お母さんにキシリトールを食べていただいたのは妊娠6か月~出産後9か月までです。

実験で明らかになった効果の続きをお話しします。お母さんのお口の中では、明らかな変化が出ましたが、産まれてきた子供のお口はどうでしょうか。子どもが2歳になったとき、お母さんと子どもそれぞれにむし歯菌検査を実施して調べました。結果は母子A(キシリトールを食べるグループ)と母子B(キシリトールを食べないグループ)ではお母さん同士のむし歯菌の状態はほぼ菌数レベルにもかかわらず、子ども同士を見比べてみると、母子Bの子どもにはむし歯菌がたくさん出ていました。これは妊娠中からキシリトールガムを食べて、むし歯菌の質悪玉菌から善玉菌に変えておけば、子どものお口の中のむし歯菌感染を防げることを意味します。お子さんには何もしていません。産まれてくる赤ちゃんのむし歯予防は、お母さんのお腹にいるときからスタートできるというわけです。それがマイナス一歳から始めるむし歯予防といったゆえんです。お母さんのお腹の中にいるときからお子さんのむし歯予防ができるなんて、やらない術はないですね。やっぱりお子さんには健康にすくすく育ってほしいですよね。

口は健康の入り口です。このマイナス1歳からはじめるむし歯予防は、お母さんだけでなくお父さんをはじめ家族みんなが取り組むことで最大の効果を得られます。家族みんなが自分のお口の中の環境を整えることが大切ということです。

次にキシリトールの選び方・食べ方についてお話します。まず選び方は歯科医院で販売しているものがベストです。歯科専用のキシリトールは甘味料にキシリトールを100%使用しています(市販のものはキシリトール50%)。歯磨き後に食べてもむし歯になりません。キシリトールガムは1日5~10gの量を3回以上に分けて食べるとむし歯予防に効果的ですから、50%のものだと倍の量食べないといけないことになります。これは食べる時間的にも、経済的にも無駄が多いことになってしまいますね。

100%のものだと1粒あたりのキシリトール含有量が約1.3gですから、

4粒・・・5.2g

5粒・・・6.5g

6粒・・・7.8g

7粒・・・9.1g

8粒・・・10.4g

なので4~8粒を1日3回以上に分けて食べればよいということになります。

3か月間続けるとお口の中に変化がでてきます。

13か月食べ続けると(長ければ長いほど良い)、中断してもそのご15か月は効果が持続したそうです。

またこの続きは後ほどお話します。

お子さんのむし歯を防ぐ方法②

2018年10月24日

こんにちは、藤林です。

お母さんがお子さんと箸の共有をしないなどむし歯菌がうつらないよう気を配っていても、いつまかどうしてもお子さんにうつってしまいます。これを感染といいます。

感染そのものが完全に止められないのであれば、お子さんにうつる前にお母さんのお口の中にいるむし歯菌を、感染してもお口の中に住みにくい菌に変えてしまおう、という発想をしましょうというのを前回お話させていただきました。

 

そこで活用できるのがキシリトールです。むし歯菌の質を変える働きがあるのです。むし歯菌には種類があります。善玉ミュータンス菌と悪玉ミュータンス菌です。キシリトールは頑固で歯からはがれにくい悪玉ミュータンス菌を歯からはがれやすい善玉ミュータンス菌に変えることができるのです。あらかじめお口の中のむし歯菌を善玉ミュータンス菌に変えておけば、お母さんからお子さんへうつってもまだ安心です。

善玉ミュータンス菌だと、歯磨きで汚れが落としやすくなります。少なくとも3か月以上キシリトールを食べ続けると、お口の中の菌が善玉にかわるのを実感できます。キシリトールのむし歯予防に関する効果は、日本だけでなく、フィンランドやスウェーデンなどにおいても実証されています。

余談ですが、フィンランドはかつて世界有数のむし歯大国だったそうです。むし歯治療にかかる膨大な医療費をなんとかしようと、国をあげてむし歯予防に取り組みだしたそうで、歯磨き指導から始まり、フッ素塗布やキシリトールが導入され、結果むし歯0の国になったそうです。今のキシリトールで有名なフィンランドからは想像つかないですね。

 

ここでマイナス1歳から始めるむし歯予防について紹介します。仲井雪絵先生という歯医者さんがおられて、妊婦さん対象にキシリトールの研究を行ないました。妊娠中からお母さんにアプローチした研究は世界でもめずらしいそうです。

実験で明らかになった効果は、一つ目は妊娠中からキシリトールガムを食べるだけで、産まれてきた赤ちゃんへのむし歯の感染率を下げられるということ。二つ目は妊娠中からお母さんがキシリトールガムを噛むだけで、産まれてくるお子さんのむし歯の感染を遅らすことができるということ。キシリトールを食べるグループのお母さんから生まれた子どものむし歯がみつかった時期は、8.8か月も遅いという結果になったそうです。

妊娠中のお母さん自身のむし歯菌についてはどうでしょうか。キシリトールを食べるグループのお母さんたちは、約半数がむし歯菌の数が減少し、むし歯になるリスクが低くなったそうです。簡単にいうと、むし歯になりにくくなる妊婦さんの割合が4倍も増えたそうです。

またこの後の続きは次回お話します。

 

キシリトールとお子さんのむし歯を防ぐ方法① 

2018年09月25日

こんにちは、藤林です。

キシリトールの効果的な食べ方はどうするのでしょうか。キシリトールが含まれている製品だったら、むし歯予防効果はどれも同じでしょうか?むし歯予防効果を期待できる製品には選択基準があり、主なポイントはキシリトールの濃度です。キシリトールが、その製品に使用されている甘味料の50%以上であることです。

食べ方のポイントは1日の量と回数です。キシリトールは5~10gの量を3回以上に分けて食べるのが効果的だそうです。歯科専売のキシリトールだと100%なので効率よく摂ることができ、1粒あたり1.3gです。なのでそれだと4粒~8粒の計算になりますね。

 

お母さんはお子さんの歯がむし歯になっていないかどうか気になりますよね。ではむし歯にならないようにどうしているか尋ねると、すごく頑張ってくださっている方だと、「箸やスプーンを共有しないようにしている」とおっしゃる方もおられます。

そうなのです。産まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌はいません。赤ちゃんに何らかのタイミングでむし歯菌が移ることから、むし歯への道の第一歩は始まってしまいます。

でも、実際忙しく働くお母さんにはなかなか難しいですよね。目を離した隙に赤ちゃんはママのスプーンをなめたり、兄弟で飲み物を共有しあったり・・・

また、むし歯菌を棲みつきやすくする要因であるお子さんのお砂糖摂取に関してはいかがでしょうか。よく電車のなかで、お母さんが1歳か2歳くらいの子に飴やグミをあげたり、オレンジジュースなどの砂糖の入ったジュースを与えている姿を見かけます。今にも泣きだしそうな子が、それらによっておとなしくなるのであれば、お母さんとしては頼りたくなりますよね。

聞いていて頭では分かっていても、なかなか実践となると難しくなりますね。今の時代やライフスタイルにあった、より生活に即した実践可能なものでなければ、できないと思いますし、それを継続させることができません。最終的なゴールは習慣化して、意識しなくてもそれを行うところまでもっていきたいものです。

 

ベストな状態が難しければ、せめてベターな状態で。具体的には、感染そのものが完全に止められないのであれば、お子さんにうつる前にお母さんのお口の中にいるむし歯菌を、感染してもお口の中に住みにくい菌に変えてしまおう、という発想です。

また続きのお話は次回以降にしていきます。

 

菌の性質はもちろん、菌の数自体を減らすことも非常に重要です。妊娠初期や妊娠後期はお薬はもちろん、歯科治療自体が難しくなってくるので、4~7か月の妊娠中期に歯科治療を終わらせましょう。とはいえ、レントゲンや薬の制約もありますので、妊娠を考えている時点で歯科医院にて治療を終わらせ、妊娠が解かったあとはメンテナインスに通いましょう。妊娠期はつわりがあったり、生活が不規則になったり、食の好みの変化、さらにはホルモンバランスの変化により、ただでさえ歯肉炎とよばれる歯茎の炎症を起こしやすいので、ご自身の管理だけでは難しいところがあります。歯科医院にてより丁寧で専門的なクリーニングを受けましょう。妊娠期にお母さんが歯周病であると、早産のリスクも高まるといわれています。お子さんのためにも、歯周病治療はしっかりと終わらせておきたいものですね。

 

むし歯のなりやすさ➁

2018年09月22日

こんにちは、藤林です。

むし歯の予防についてお話します。

 

まず、食べ物を食べると、お口の中ではどういう変化が起こるのでしょうか。

ふだん、歯の表面では、歯のミネラルが溶け出す脱灰(歯がとけること)と、ミネラルが歯の中に戻って結晶化する再石灰化(歯を修復する)が繰り返されています。

何も食べていないときの歯の表面は中性ですが、いったん食事や飲み物が入ると、むし歯菌が作り出す酸が増えてお口の中が酸性になり、ミネラルが溶け出してしまいます。

間食が多いと、唾液のミネラルによって再石灰化されたり、中性に戻りきる前に再び酸性に戻されてしまい、歯を修復するタイミングが無くなってしまい、そうすると歯は脱灰方向に傾いてしまうので、やがてむし歯になってしまいます。

よって一日の間食は2回まで(ジュースなどの飲料水を含む)にしましょう。特に運動中のスポーツドリンクや、仕事中の飴やチョコをつまむ、砂糖入りのコーヒーをちびちび飲むなどのながら食べは大変危険です。

 

それでも甘いもののダラダラ食いがどうしてもやめられない・・・という方に朗報です。それはキシリトールを活用することです。お菓子のダラダラ食いはむし歯のリスクを高めてしまうのですが、キシリトールはダラダラ食いをしてもいいどころか、そうすることで、逆にむし歯のリスクが下がり、予防効果が高まります。

 

甘いイコールむし歯の原因ではありません。キシリトールと砂糖はほぼ同じ甘さです。由来も天然素材の甘味料なので、安心です。主には白樺の木から作られていますが、イチゴやホウレンソウ、レタスなどにもごく微量ですが含まれています。なぜキシリトールに予防効果があるのでしょうか。それは、むし歯菌がキシリトールを食べても白いネバネバした歯垢(プラーク)も酸も作り出すことができないのです。つまり、むし歯の原因にならないのです。

しかも、むし歯菌はキシリトールを取り込むのに、体内で消化できないため、いわゆる「ふんづまり」になって菌が死んでいきます。

加えて歯垢(プラーク)がはがれやすくなるので、汚れが落としやすくなるという利点もあるのです。

キシリトールを活用すると、合格点をとるための+10点、+20点につながります。

むし歯を予防するのに、それだけで合格点をとれるような魔法の薬はありません。数ある予防法のなかから、その人やその人の状況に応じた方法をいくつか組み合わせる必要があります。

フィンランドではむし歯予防を四つ葉のクローバーに例えています。1枚目の葉が歯垢をとりのぞく歯磨き、2枚目の葉が歯を強くするフッ素、3枚目の葉が間食2回までの正しい食生活、4枚目の葉がむし歯のチェックを含めたメインテナンス、そして茎の部分はキシリトールとなり、4つの歯をよりいきいきさせる役目を持っています。

4つの葉をうまく組み合わせることが大切です。

 

むし歯のなりやすさ①

2018年09月22日

こんにちは、藤林です。

むし歯になりやすい人、なりにくい人がおられますね。それは遺伝なのでしょうか。確かに歯の質や唾液の質は遺伝するというのもあります。でも実際、兄弟のお子さんでもむし歯の本数やなりやすさが大きく違ったりします。

むし歯のなりやすさは「山火事」に例えるととってもわかりやすいです。お口の中を「山火事」が起こっているものだと例えます。その山に生えている「木」に相当するのが、「歯」です。そして「火」に相当するのが、「むし歯の菌の量または質」などで表されるむし歯のなりやすさです。お口の中の「火」が強いということは、「むし歯になりやすい」状況ということです。お口の中の「火」の勢いや強さは目には見えません。

確かに、むし歯を削って詰める治療は必要ですが、それは燃えてしまった「木」を新しい「木」に植え替えているだけなのです。「火」を消さない限り、苦労して植え替えた「木」はまた「火」が燃え移り、燃え始めてしまいます。それをふせぐためにも、「消化活動」が必要です。それはまだむし歯になっていない部分をむし歯にさせないことと、初期段階のむし歯がひどくならないようにすることです。

お口の中の「火」はどうやって確認するのでしょうか。それは「むし歯菌検査」です。当院で行っているものとしては「唾液検査」があげられます。定期的に検査を行い、今その人のリスクがどういう状態なのかを確認することが大切です。リスク数値を目安にすることで、今にも燃え上がりそうな「火」を事前に消化するための対策がたてられます。

 

具体的な対策の前に、むし歯はどうやってできるのでしょうか。

お口の中のむし歯菌は歯の表面に残っている砂糖を取り込み、ねばねばした白い歯垢(プラーク)と酸を作り出します。歯の表面は身体のなかで最も硬いエナメル質という組織で覆われています。でも、長時間この酸にさらされると、徐々にエナメル質が溶かされて、そのうち穴を形成します。それがむし歯です。つまりむし歯はむし歯菌の排泄物で生じる病気なのです。

 

むし歯菌は産まれたばかりの赤ちゃんにはいません。風邪やインフルエンザ、歯周病と同じで、すでに菌を持っている人から移ってしまう感染症です。

ただ、むし歯菌が存在するだけでは「むし歯」という病気は起こらないのです。むし歯菌の存在と、砂糖入りのお菓子を食べる習慣や歯磨きの状況が絡み合って発症します。よって、それらの習慣をコントロールしていけば必ずむし歯という病気を防げます。むし歯菌のレベル(火の強さ)を把握しないといけないということですね。

 

歯磨きは皆様常々頑張っておられると思います。では頑張って磨いてもどうしてむし歯になってしまうのでしょうか?

答えは「火」を消すためには歯磨きだけでは不足だったこと、あるいはむし歯になりやすいところまではぶらしが当たっていなかったことの原因が考えられます。フッ素は予防法として挙げられますが、フッ素を塗っていればそれでむし歯にならずにすんだでしょうか。

答えは違いますね。仮にむし歯予防に合格点というのがあるちしましょう。それが60点だとしたら、フッ素の効果はわずか10点ほどです。つまり残りの50点は砂糖を控えたり、歯磨きを効率的に行うことによって点数を稼がないといけないのです。

睡眠時無呼吸症候群について

2018年09月8日

こんにちは。歯科医師の新井です。

 

みなさんは、「睡眠時無呼吸症候群」ということばを聞いたことがありますか?

 

睡眠時無呼吸症候群の方の特徴としまして、

いびきがうるさい

日中の倦怠感が強い

睡眠時に呼吸が止まっていると指摘を受けたことがある

 

などがあります。

 

 

現在、仕事としてトラック、バス、タクシー、鉄道、船、飛行機などを運転する人は、日本には300万人以上もいます。職業として運転している人には肥満傾向の男性が多く、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが高いとされています。

 

過去にトラック運転者2万人に対しておこなった大規模な調査によると、中~重症の睡眠呼吸障害があると診断されたトラック運転者の86%が、眠気などの自覚症状に乏しいという結果が出ました。

 

多くの研究により、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、健常者よりも交通事故を引き起こす確率が高いことが分かっています。バスやトラックや車の居眠り運転事故は、ブレーキを踏まないまま発生することが多いため、致死率が高い大きな事故になりやすい傾向にあります。

 

普段から十分な睡眠をとり、睡眠不足が生じないように、規則正しい生活習慣を心がけましょう。そして、睡眠時無呼吸症候群であれば、適切な治療を行うことを強くお勧めします。

 

治療方法としましては、生活習慣の改善やスリープスプリント(寝るときに付けるマウスピース)などがあります。

ご自身やご家族の方で心配な方はぜひご相談ください。

 

 

口内炎の原因について

2018年08月10日

こんにちは。歯科医師の新井です。

 

今回は口内炎の原因についてお話しします。

口内炎は以下の理由でできるとされています。

1.機械的刺激によるもの

口の中を噛んでしまった、歯ブラシで口の中を傷つけてしまった、横に傾いた歯が舌や粘膜を刺激している、矯正器具や入れ歯が当たる、などがこれにあたります。

対策

同じところを何度も噛んでしまう場合、歯科で噛み合わせを見てもらったほうがいいでしょう。傾いた歯が舌や粘膜を刺激して繰り返し口内炎ができる場合も同様です。欠けた歯は早めに治し、矯正器具、入れ歯も調整してもらいましょう。またソフトなブラッシングを心がけましょう。

2.唾液の減少によるもの

ストレスや薬の副作用、シェーグレン症候群のような全身疾患が唾液の減少の原因になることがあります。

対策

お口の乾燥、唾液の減少を感じたら、まず歯科医院を受診しましょう。薬の副作用、シェーグレン症候群のような全身疾患など原因の診断が必要です。ご自身ではストレスの原因を取り除く、食べるときによく噛む、またノンシュガーのガムを噛むなどを心がけて唾液の分泌を促しましょう。

3.免疫力の低下によるもの

睡眠不足や不規則な生活、疲労などにより免疫力が低下すると口内炎ができやすくなると考えられています。

対策

規則的な生活を心がけ、休息、睡眠をたっぷりとり、体力の回復を図りましょう。

4.ビタミンB2不足

偏った食生活によりビタミンB2が不足すると皮膚や粘膜に炎症が起こりやすくなります。

対策

バランスの良い食事を心がけ、ビタミンB2の多く含まれている動物性蛋白を多くとるようにしましょう。チョコラBBやハイチオールBなどの、ビタミン剤を補助的にとるといいでしょう。

 

続いて口内炎ができた場合の対処法です。

1.洗口剤で口をゆすぐ

口内炎で潰瘍を形成すると2次的に細菌の感染が起こります。このため、イソジンや殺菌成分の入っている洗口剤を使うとよいでしょう。でき始めのうちにしっかりゆすいでおくと、悪化を防ぐことができます。

2.塗り薬、貼り薬を使う

ステロイドの塗り薬としてはアフタゾロン軟膏、ケナログ軟膏などがあります。非ステロイドのものではトラフル軟膏などがあります。口内炎パッチ大正A、アフタッチ、トラフルダイレクトといったパッチタイプの貼り薬は、外からの刺激を遮断するので患部が安静な状態になり、結果的に痛みの緩和につながります。

3.2週間以上治らない場合は歯科医院で診てもらう

「口内炎がなかなか治らないと思っていたら、実は口腔がんだった!」ということもあります。口内炎が繰り返しできる、口内炎が2週間以上治らない場合は必ず歯科医院で診てもらいましょう。

こんな原因も!?歯磨き剤の成分による口内炎

多くの歯磨き粉に含まれているラウリル硝酸ナトリウムが口内炎を引き起こす可能性があるといわれています。

もしほかの原因が考えられない場合には、歯磨き剤の成分を疑って「ラウリル硝酸ナトリウム」の記載がないものを試してみましょう。

まとめ

まずは口内炎ができないような生活を心がけることが大切です。規則正しい生活、栄養バランスの取れた食生活、歯磨き・洗口剤で常に口の中を清潔に保つことが口内炎を予防することにつながります。

 

ホワイトニングの効果の持続期間について

2017年11月2日

こんにちは。

歯科医師の新井です。

 

コーヒーなどで黄ばんでしまった歯を、ホワイトニングで、まっ白な歯にする。そうすることで、誰もが素敵な笑顔になる事は、間違いないでしょう。

 

しかし… 「ずっと白い歯でいられるの?」 「ホワイトニングの方法によって、白い歯が持続する期間は違うの?」

そんな不安を感じてはいませんか?

 

実は、ホワイトニングの方法によって、ホワイトニングの効果が持続できる期間は違ってくるのです。

 

こちらでは、、ご紹介します。ホワイトニングを考えている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

 

ホワイトニングは大きく分けると3種類あり、それぞれ効果は違う

 

ホワイトニングの種類には、大きく分けると3つの種類があります。

 

歯科医院で治療する「オフィスホワイトニング」

自宅で行う「ホームホワイトニング」

市販「歯磨き粉」を使用して歯を白くする

その効果の違いを見るために、歯の色は、16段階で示した「カラーガイド」を基準として行います。

 

では、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」「歯磨き粉」にはどのような効果の違いがあるのでしょうか。

 

 

 

1. オフィスホワイトニングの効果

 

オフィスホワイトニングでは、1回の治療で1~2段階白くなる方が多いのですが、1回でやめると、色が戻ってしまう心配が出てくるため、初めての人は3回程度行い、3~5段階の白さを得て満足します。

 

ただし、光を照射していくホワイトニングでは、その機器の種類によって、効果が違ってきます。

 

 

 

2. ホームホワイトニニングの効果

 

ホームホワイトニングとは、歯科医院に通い指導のもとによって行うホワイトクリーニングです。

 

歯医者さんにより、お口の中のチェックとカウンセリングを行い、その後マウスピースを受け取ります。自宅でホワイトニング剤をつけたマウスピースを装着して頂きます。1~2段階の効果から始まり、徐々に白くなり2~4週間で終わりとなります。

 

 

 

3. 市販の「歯磨き粉」によるホワイトニング

 

最近では、ホワイトニング効果のある歯磨き粉が多く販売されています。

安値ですが、効果は低めで、白さをあまり実感できません。発泡剤や研磨剤も含まれているのでエナメル質の部分を傷つけてしまわないよう注意が必要です。

 

 

 

ホワイトニングによって違う持続期間

 

「オフィスホワイトニング」の効果が持続する時間は、3ヶ月~6ヶ月と言われ、時間をかけて行う「ホームホワイトニング」の持続期間は、6ヶ月~1年となっています。

 

「ホームホワイトニング」は、薬が奥まで浸透されるので長期間の保持する事が可能となりますが、「オフィスホワイトニング」は、短時間で行うため歯に浸透しないので、持続時間が短くなるのです。

 

 

 

効果を持続させるためには定期的にホワイトニングを行う

 

ホワイトニングした歯を、長く持続するためには、歯科医院に一定期間ごとにホワイトニングをしていく事です。

 

オフィスホワイトニングならば、3~6ヶ月に一度、ホームホワイトニングをしている方なら、2~3年に一度のペースで来院し、歯科医のアドバイスを守りながら歯のメンテナンスを行う事が大切です。

 

 

 

身体に合ったホワイトニングをしましょう

 

お口の状態は、1人1人異なる事から、選択したホワイトニングが体にとって悪影響を及ぼしてしまう場合も出てきます。具体的にはどのような悪影響があるのでしょうか?

 

 

 

● 知覚過敏の引き金となる場合がある

 

人によっては、ホワイトニングによってエナメル質、セメント質がダメージを受けるため、知覚過敏を起こす事があります。特に虫歯を治した詰め物がある箇所、下顎の方で起きる傾向が見られます。

 

 

 

● 歯に薬剤がしみてしまう

 

虫歯や歯にヒビがある場合には、ホワイトニングの薬剤がしみてしまうので、先に歯の治療を行って下さい。

 

ただし、歯科医院で行うオフィスホワイトニングは、その箇所だけ薬剤を塗らなくすることが出来るので、治療と並行してホワイトニングが行えます。ただ、そうであっても歯の治療を優先した方が良いでしょう。

 

 

 

まとめ

 

ホワイトニングをする上で、その効果の継続期間は、知って欲しい大切な事です。

 

「ホワイトニングをいつ行ったのか?」

「この次に歯医者さんにいつ行けばいいのか?」

などをキチンと把握しながら、素敵な白い歯を持続させていきましょう。

 

白い歯を維持する事で、誰が見てもご自身の白い歯と、思われる事は間違いありません。

そして、ご自身に合ったホワイトニング方法を見つけるためには、歯科医との相談で見つけるのが、ベストな方法です。

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