歯列不正について
2025年05月19日
こんにちは!
歯科衛生士の坂元です。
歯列不正についてお話しさせて頂きたいと思います。
歯列不生とは、歯の並び方や噛み合わせが正常ではない状態の総称です。
歯列不正は見た目の問題だけでなく、発音や咀嚼機能、口腔衛生、顎関節への負担など、
様々な健康問題にも関係してきます。
歯列不正にはいくつかの種類があり、その中でも代表的なものとして「開口(かいこう)」や「叢生(そうせい)」が挙げられます。 まず、「開口」とは、上下の歯を噛み合わせたときに前歯や奥歯の一部が接触せず、隙間ができてしまう状態を指します。
通常、人が口を閉じて噛んだときには、上下の歯がある程度しっかりと噛み合わさるのが理想ですが、
開口の状態ではこの噛み合わせが崩れており、前歯が空いたままになることが多いです。
開口は前歯で食べ物を噛み切るのが難しくなったり、発音が不明瞭になるなどの問題を引き起こします。
特に「サ行」や「タ行」の発音に支障が出ることがあり、子どもの発語の発達にも影響を及ぼすことがあります。
開口の原因にはいくつかありますが、代表的なものとしては、幼少期の指しゃぶりや舌の突出癖(舌を前に突き出す癖)、
口呼吸が習慣化してしまっているなど原因は様々です。口呼吸をしていると、舌の位置が下がりやすくなり、
歯列を内側から支える力が弱まります。また、口が常に開いていることで頬や口周りの筋肉のバランスが崩れ、
歯に不均等な力がかかるようになります。これにより、歯が正常な位置に並ばず、歯列不正につながります。
また、遺伝的な要因や顎の成長バランスの乱れも関与している場合があります。
治療としては、子どもの場合には悪習癖の除去や機能訓練によって改善が見られることもありますが、
歯列矯正が必要になることも少なくありません。大人になってからの開口の場合、矯正治療に加えて外科的手術が必要となるケースもあります。 次に、「叢生」とは、歯が顎のスペースに対して大きすぎる、あるいは歯の数が多すぎるために、
正常な位置に並ぶことができず、歯並びが凸凹になってしまっている状態を指します。
一般的には「歯並びがガタガタしている」と表現されることが多く、
特に前歯に叢生が見られる場合は審美的な問題として悩む人が多いです。
叢生は、歯が重なっているためにブラッシングが行き届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まるという実用的な問題も抱えています。 叢生の主な原因は、顎の大きさと歯のサイズの不調和にあります。
顎が小さく、歯が並ぶためのスペースが足りないと、歯は無理に生えることになり、
結果的に重なり合ったり、斜めに生えたりするのです。また、乳歯が早く抜けたり、
逆に長く残りすぎたりすることでも、永久歯の生えるスペースが確保されず、叢生につながることがあります。 叢生の治療も、主に歯列矯正によって行われます。
必要に応じて歯を抜いてスペースを確保し、全体のバランスを整えながら歯を正しい位置に移動させていきます。
近年では、ワイヤーによる矯正だけでなく、透明なマウスピース型矯正装置(インビザラインなど)を用いるケースも増えており、
審美的な配慮がなされた治療法も選択可能です。 歯列不正は単なる「見た目の問題」にとどまらず、口腔機能の低下、発音障害、さらには全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
開口や叢生といった歯列不正を早期に発見し、適切な時期に治療を行うことが、健康的な生活を送る上で非常に重要です。
特に成長期の子どもにおいては、骨の成長を利用した効果的な矯正が可能であるため、早めの歯科相談が推奨されます。
また、歯列不正の予防や進行抑制のためには、口腔習癖の改善や定期的な歯科受診も重要なポイントになります。
歯科医師や矯正専門医と連携しながら、最適な口腔環境を整えていくことが望まれます。
歯科衛生士
坂元



