『歯磨剤』のフッ素濃度について

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『歯磨剤』のフッ素濃度について

2019年05月29日

こんにちは!

歯科衛生士の澤田です(^^)

 

毎日使われる歯磨き粉こと『歯磨剤』のフッ素濃度が製品により違うことをご存知でいらっしゃいますか?

20173月、厚生労働省で1500ppmを上限とする薬用歯磨剤が医薬部外品として承認されました。これにより今まで日本国内では購入することができなかった『高濃度フッ化物(フッ素)配合の歯磨剤』が、歯科医院は勿論のことドラッグストアなどでも購入できるようになりました。

虫歯予防にはフッ素が有効!ということは、今やほとんどの方がご存知かと思いますが、ドラッグストアを見てもたくさんありすぎて何を選んでよいのか迷ってはいませんか?

今日は高濃度フッ素配合歯磨剤についてお話していきたいと思います。

 

①高濃度フッ素配合歯磨剤の効果

フッ素配合量が1500ppm以下に引き上げられたことで、むし歯予防効果は6%も増加すると言われています。(これまでは法律により1000ppm以下と決められていました。)

萌出間もない永久歯列においては、虫歯予防効果が9.7%もアップするとスウェーデンのウメオ大学での研究で報告されています。

 

②こんな方におすすめ

高濃度フッ素配合歯磨剤の対象年齢は基本的に15歳以上です。次に紹介する虫歯リスクの高い人におすすめです。

 

*歯根露出・知覚過敏が気になる若い方*

 

予防に熱心なあまり硬い歯ブラシで力強くブラッシングをしてしまうことで、短期間に歯肉が退縮して歯の根元が露出してしみる症状が起きてしまったり、食生活では甘いもの(=砂糖)や酸っぱい(=酸)飲み物や食べ物を好んで頻繁に摂取したりする人に知覚過敏(しみる症状)が多く発生しています。このような症状に、高濃度フッ素は効果的に働きます。エナメル質、象牙質を強くし露出した根面をコーティングして症状を緩和させてくれます。

 

*高齢者の根面虫歯予防にもフッ素*

 

日本における「8020(80歳で20本の歯)達成者」は現在50%を超えています。これはフッ素配合の歯磨き粉の普及が大きく関係していると言えるでしょう。歯が抜けてしまう歯周病の予防・管理にプラスして、加齢やその他の原因による歯肉退縮によって起こる根面う蝕(歯の根っこ部分のむし歯)の予防は必須です。歯肉が下がってしまったっ部分(歯根部)はエナメル質で覆われていないため、やわらかい象牙質にできたむし歯は進行が早く、放置すれば歯を失う可能性が高まります。

 

*高濃度フッ素は女性に特におすすめ*

 

女性はあらゆる年齢において男性より唾液分泌量が少なく、唾液緩衝能(口腔内pHを中和させる)も低いため、結果として生まれながらにして男性よりむし歯リスクが高いということになります。さらに歯のエナメル質の硬度も女性の方が低いというデータもあります。高濃度フッ素配合歯磨剤によるエナメル質の再石灰化(溶けだしたカルシウムやリンを歯の表面に戻す働き)は女性の力強い味方です。

もちろん男性にもおすすめです。

 

*6歳未満の子どもへの使用は控える*

 

6歳未満の子どもには使用を控える

 

6歳未満の子どもの手の届かないところに保管する

 

③フッ素配合量を直接の容器等に記載する

 

などが定められています。

 

*まとめ*

 

フッ素は虫歯予防に効果的な薬用成分です。フッ素が高濃度であれば、より虫歯予防効果は高まります。毎日のケアに正しく取り入れて強く丈夫な歯を目指しましょう。ただし、使用対象年齢は基本的に15歳以上です。15歳未満の子どもへの使用は歯科医師に相談の上使用するようにしましょう。

いちき歯科でも高濃度フッ素配合歯磨剤を取り扱っております。

虫歯予防効果に加え歯周病予防効果もとても高い良い製品なので、気になって方はスタッフにどうぞお声掛け下さいませ!

 

 

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