マイナス1歳からの虫歯予防
2018年12月20日
こんにちは、藤林です。
前回から、仲井先生という歯医者さんがおられて、妊婦さん対象にキシリトールの研究を行ったというお話をしました。お母さんにキシリトールを食べていただいたのは妊娠6か月~出産後9か月までです。
実験で明らかになった効果の続きをお話しします。お母さんのお口の中では、明らかな変化が出ましたが、産まれてきた子供のお口はどうでしょうか。子どもが2歳になったとき、お母さんと子どもそれぞれにむし歯菌検査を実施して調べました。結果は母子A(キシリトールを食べるグループ)と母子B(キシリトールを食べないグループ)ではお母さん同士のむし歯菌の状態はほぼ菌数レベルにもかかわらず、子ども同士を見比べてみると、母子Bの子どもにはむし歯菌がたくさん出ていました。これは妊娠中からキシリトールガムを食べて、むし歯菌の質悪玉菌から善玉菌に変えておけば、子どものお口の中のむし歯菌感染を防げることを意味します。お子さんには何もしていません。産まれてくる赤ちゃんのむし歯予防は、お母さんのお腹にいるときからスタートできるというわけです。それがマイナス一歳から始めるむし歯予防といったゆえんです。お母さんのお腹の中にいるときからお子さんのむし歯予防ができるなんて、やらない術はないですね。やっぱりお子さんには健康にすくすく育ってほしいですよね。
口は健康の入り口です。このマイナス1歳からはじめるむし歯予防は、お母さんだけでなくお父さんをはじめ家族みんなが取り組むことで最大の効果を得られます。家族みんなが自分のお口の中の環境を整えることが大切ということです。
次にキシリトールの選び方・食べ方についてお話します。まず選び方は歯科医院で販売しているものがベストです。歯科専用のキシリトールは甘味料にキシリトールを100%使用しています(市販のものはキシリトール50%)。歯磨き後に食べてもむし歯になりません。キシリトールガムは1日5~10gの量を3回以上に分けて食べるとむし歯予防に効果的ですから、50%のものだと倍の量食べないといけないことになります。これは食べる時間的にも、経済的にも無駄が多いことになってしまいますね。
100%のものだと1粒あたりのキシリトール含有量が約1.3gですから、
4粒・・・5.2g
5粒・・・6.5g
6粒・・・7.8g
7粒・・・9.1g
8粒・・・10.4g
なので4~8粒を1日3回以上に分けて食べればよいということになります。
3か月間続けるとお口の中に変化がでてきます。
13か月食べ続けると(長ければ長いほど良い)、中断してもそのご15か月は効果が持続したそうです。
またこの続きは後ほどお話します。