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歯ぎしり用マウスピースの効果

2016年01月12日

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歯ぎしり用マウスピースを歯科で勧められている方も多いのではないでしょうか。

歯ぎしり用マウスピースは寝ている間に歯ぎしりをすることによる歯へのダメージを減らすためのマウスピースです。

しかし、それだけではなく多くの効果があるのです。例えば知覚過敏の症状が軽くなったり、歯がかけたり、詰め物などが取れやすい人にも効果があります。

今回は歯ぎしり用マウスピースについて説明します。

A.歯ぎしりとは

無意識のうちに上下の歯が当たり、歯自体に強い力がかかることです。歯ぎしりは横に歯を動かすグライディング、歯をくいしばるクレンチング、歯をカチカチ合わせるタッピングがあります。

音が出やすいグラインディングなどは自分や家族が気づきやすいですが、音が出ないクレンチングは自覚症状がほとんどない場合が多いです。

意識がある時、食事の時間も含めて上下の歯が接触する時間は1日20分程度と言われています。

また、歯に過度の負担がかからないようにするための反射があるため強い力で噛みこむことは意識してやらなければできません。

しかし、無意識の時、特に寝ている時には反射が働かないため、歯ぎしりで強い力が過度に歯や顎に加わるため、自分の歯が壊れていきます。

B.歯ぎしり用マウスピースの効果

1.歯がしみる(知覚過敏)に効果的

歯がしみる知覚過敏の原因は、歯ぎしりにより歯の根元の表面の結晶構造が壊れ楔(くさび)型にえぐれてしまうことや歯が揺さぶられて神経が過敏になってしまうことです。

マウスピースを使うことによって歯にかかる力を分散し、歯のえぐれや揺さぶりを防ぎ知覚過敏を改善する効果があります。

2.噛んだ時の痛み(歯根膜炎)に効果的

歯ぎしりによって歯が揺さぶられると、噛んだ時に痛みを感じることがあります。これは歯の根の周りにある歯根膜(しこんまく)が炎症を起こしてしまう歯根膜炎が原因です。

マウスピースによって歯根膜を安静にして、噛んだ時の痛みを少なくしていく効果があります。

3.顎の痛み(顎関節症)に効果的

 顎の関節は、頭の骨と顎の骨の間に関節円板(かんせつえんばん)という軟骨でできたクッションがあります。

歯ぎしりが強いと関節円板がダメージを受け、顎が痛くなります。マウスピースを使うことによって顎の関節に加わる力を和らげ、顎の痛みを軽減する効果があります。

4.歯のすり減り(咬耗)に効果的

歯ぎしりは上下の歯をすり合わせることによって、歯が磨り減り(咬耗)が起こり、エナメル質がなくなってしまい象牙質というところが露出してきます。

象牙質は感覚がある組織なのでこの状態でしみてこられる方もいらっしゃいます。この状態が進んでしまうと場合によっては歯の神経が出てきてしまうことがあるのです。

マウスピースを使うことによって、歯を咬耗から守ることができます。

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5.セラミックの破折に効果的

歯ぎしりが強い人は、セラミック治療の後に欠けたり割れたりしてしまうことがあります。

セラミック治療は体にとってはアレルギーもなく審美的でとてもとても良い治療ですが、歯ぎしりのような強い力が長時間かかり続けると欠けたり、割れたりすることがあります。

マウスピースを使うことによってセラミックやセラミック治療をした歯を守る効果があります。

6.歯が割れることの防止に効果的

治療した歯でも虫歯でもないのに急に歯が痛くなったり、歯茎が腫れたりすると歯が割れてしまった可能性があります。

歯ぎしりが強い方で歯に強い力が集中してしまうと歯が割れてしまうことがあります。マウスピースは歯ぎしりで歯に加わる力を分散し、歯が割れるのを防ぐ効果があります。

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7.歯が揺れることの改善に効果的

歯ぎしりによって歯に力が加わると歯が揺さぶられ揺れてきやすくなります。

また、歯と歯を支えている骨の間に隙間ができます。その隙間に歯周病菌が感染すると歯周病が急激に進行します。

マウスピースは歯茎に加わる力を分散して、歯周病の悪化を防ぐ効果があります。

C.歯ぎしり用マウスピースの作製法と使い方

1.歯医者で歯型を取る

歯医者で上顎と下顎の型を取ります。虫歯や歯周病が進行している場合は先にその治療をします。

虫歯などの治療前だと、治療後にマウスピースが合わなくなる場合があります。当院では通常上あごに装置をつけますが、医院によっては下の歯に合わせたマウスピースを作ることもあります。

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2.約1週間後マウスピースが出来上がる

出来上がったマウスピースを口の中に合わせます。はじめは入れている違和感や歯が押されるように感じる可能性があります。

入れていることに慣れるのに少し時間がかかる方もおられます。違和感が強い方は医院で調整してもらってください。

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3.基本的に夜寝ている間使用する

日中は自分で噛みしめないように意識してください。無意識下の夜間にマウスピースは使用します。

日中も集中して自分で食いしばりしていることを感じる方は日中も使用してください。また、マウスピースを使用する前は必ず、歯を丁寧に磨いて細菌を減らしてください。

4.朝起きたらマウスピースを外す

朝起きたらマウスピースを外してください。外した後は1時間程度歯が浮くような感じがすることがありますが、徐々に治ってきます。

外している間はマウスピースを必ずケースに入れ、なくさないようにしてください。

5.歯ブラシで水洗する

マウスピース使用後は水洗して歯ブラシで磨いてください。研磨剤が含まれている歯磨き粉で磨いてしまうとマウスピースに傷がつき、汚れや変色の原因になります。

必要があれば入れ歯洗浄剤やマウスピース用の洗浄剤を使用してください。

D.歯医者で作るマウスピースの値段

保険診療3割負担の方は5千円程度

保険診療内で歯ぎしり用マウスピースを作ると、3割負担の方で5千円程度の値段です。

その他に初再診料や検査料、型取りの費用、調整料などがかかります。また、半年間は新たなマウスピースを作ることはできません。

E.市販のマウスピースの危険性

市販のマウスピースは既成のマウスピースを熱湯などで柔らかくして、自分の歯型に合わせ固めるものです。

マウスピースがしっかり歯型に合っていないと歯並びが悪くなってしまう場合があります。

歯が動いてしまい歯並びや噛み合わせが悪くなってしまうと、元の状態に戻すのは難しくなってしまいます。できるだけ市販のマウスピースは使わないようにしてください。

まとめ

以外と知られていないのが知覚過敏の原因が歯ぎしりであることです。私どもの医院のスタッフもマウスピースをいれることで歯がしみるのが治まっています。

マウスピースは歯も削らず、後戻りのできる効果がある治療法です。

特に歯に原因が見当たらず痛みがある場合、すぐに削るのではなくマウスピースで噛み合わせの問題がないか調べることが大切になります。

また、睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースなどいろいろな種類のものがありますので是非ご相談ください。

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