歯周病と糖尿病について★
2016年02月1日
こんにちは。歯科医師の丸野です。
糖尿病と歯周病に密接な関係があるのをご存知でしょうか。今回は歯周病と糖尿病についてのお話をさせていただきます。
糖尿病と歯周病は共に代表的な生活習慣病で、主に食生活や喫煙に関与します。糖尿病は喫煙と並んで歯周病の二大危険因子であり、一方歯周病は三大合併症といわれる腎症・網膜症・神経症に次いで第6番目の糖尿病合併症でもあり、両者は密接な相互関係にあります。
慢性炎症としての歯周炎をコントロールすることで、糖尿病のコントロール状態が改善する可能性が示唆されています。
歯周病関連細菌から出される内毒素が歯肉から血管内に入り込み、マクロファージからの腫瘍壊死因子の産生を促進します。その結果TNF-αの亢進が血糖値を下げる働きをもつホルモンであるインスリンをつくりにくくします。慢性炎症としての歯周炎の存在により血糖値は上昇し、糖尿病のコントロールをますます困難にし、同時に歯周炎も進行していくという悪循環に陥ります。インスリン抵抗性に対して、身体はより多くのインスリンを産生しようとしますが、高インスリン血症が長く続くと、インスリン産生細胞である膵β細胞が疲労困憊し、末期の糖尿病となります。
また、慢性炎症としての歯周炎に対する適切な治療により、糖尿病のコントロール状態をあらわず糖化ヘモグロビン(HbA1C)の改善がみられることが明らかになってきました。その機序として、歯周病治療によって歯周炎に起因するTNF-α産生量が低下するため、インスリン抵抗性が改善し血糖コントロールが好転すると考えられています。
以上のように、糖尿病管理の一環として、歯周病を厳格に管理することが重要です。また歯周病も慢性疾患であり、完治がほぼ望めない疾患であるため、継続管理がより大切となります。




