海外での歯科治療について
2015年07月6日
こんにちは。歯科医師の丸野です。
今回は海外での歯科治療、特に根管治療について、日本の治療と比較して説明させていただきます。
不思議なことに、日本では海外と比較して根管治療についての一般的な理解が進んでおらず、この治療に対する評価が極端に低いのが現状です。日本の歯科医師に可能な保険の治療費では、材料代や機材代すらカバーできず、保険制度の中で治療をする一般の歯科保険医にとっては困難の治療になってしまっています。
まず欧米ではもちろんのこと、近隣のアジア諸国でも根管治療の特殊性が認められ、それに見合う評価の治
療費が設定されているのに対し、我が国での治療は使用器具、材料代を差し引くと赤字になるという状況にあるそうです。つまり、より良い治療を目指して丁寧に時間をかければかけるほど歯科医師は辛い状況に置かれるというのが実情です。
例えば大臼歯の抜髄処置では、フィリピンでは約6万円、マレーシアでは約5万円、アメリカでは約14万円にも上るそうです。フィリピンでは日本の物価の約3分の1ですので、日本の物価に換算すると約18万円の評価を受けていることになります。
健康保険という日本独自の制度により、もちろん多大なる恩恵はあるものの、それに伴うシステムエラーが歯科医師のスキルアップや最新器材の導入を阻んではならないと考えます。患者さんのニーズに対してより高いレベルでこたえるため、そして日本の歯科医療の総合的なレベルアップのために、抜本的な制度の見直しが必要ではないかと思います。




