高齢者と食
2015年11月16日
こんにちは。歯科医師の丸野です。今回は高齢者と食をテーマに記事を書かせていただきます。
現在日本では高齢化が進んでおりますが、「高齢者における日常生活における関心事」(1998年 福祉施設及び老人病院等における住民利用者の意識実態調査分析結果より)では、1位が「食べること」であり、次に「家族との会話」などが続きます。
これらの食事や会話は、いずれも口腔機能が正常に働くことで楽しむことができます。口腔機能低下の原因としまして、主には口腔疾患によるものや加齢、脳血管障害によるもの、認知症に伴う機能低下によるものなどが挙げられます。口腔機能の低下により、咀嚼や嚥下機能の低下を来し、高齢者の楽しみやQOLの低下を招くだけでなく、誤嚥性肺炎発症や栄養不良や脱水、さらに感染症や褥瘡などの合併症が発症します。
以上のように、口腔機能が低下して食べることが困難とならないよう、歯科医師も含め地域連携で以って高齢者を支援し、困難が生じた場合は必要な対応をしていくことが重要でだと考えます。