有病者歯科について
2016年08月16日
こんにちは。歯科医師の丸野です。今回は有病者歯科について説明をさせていただきます。
有病者歯科という言葉は聞きなれないことが多いと思います。歯科業界特有の分野で、「全身的な疾患を持ち、内科的加療を受けている患者に対する歯科治療」、「歯科治療に際して二次的に生じる全身的トラブルに対し、何らかの配慮を必要とするもの」と定義づけられています。
欧米ではMedically Compromised Patientと言われており、「全身的な疾患を有する患者で歯科治療に際し、内科医の対診等なんらかの配慮を必要とするもの」と定義されています。
有病者とは具体的には代謝性疾患・呼吸器系疾患・消化器系疾患・泌尿器系疾患、血液疾患・免疫 アレルギー疾患・性病・ウイルス性疾患・神経・筋疾患、精神疾患、妊婦・高齢者・癌患者さんなどを指します。
有病者は健常者と比較して口腔内環境が悪いことが多いのが現実です。そのため、口腔衛生管理がより重要となります。さらに全身疾患とその特徴、注意点を把握し、安全に口腔衛生管理を行うことが大切です。
そういった分野の背景は健康な患者さんはもちろん、全身疾患を有する患者さんに対しても安全な歯科医療を提供し、QOL向上に寄与するという歯科医療従事者の想いがあります。