ドクターブログ

ご予約・お問い合わせ

06-6355-2073

WEB予約 メール相談
キービジュアル

歯のけがの治療について

2019年02月4日

こんにちは、藤林です。

今日は歯のけが(外傷)の治療を中心にお話します。

 

前も読まれたかもしれませんが、歯の構造について復習しておきますと、

歯茎から顔をだしている部分は歯冠と呼ばれます。歯の層で名前が変わり、第一層目がエナメル質、第2層目が象牙質、象牙質の中には神経(歯髄)があります。反対に骨に植わっているところを歯根といいます。

歯は骨のなかに植わっていて、しかし直接植わっているのではなく、ほんのわずかな隙間を介しています。その隙間にあるのが、歯根膜とよばれる線維で、それを介して植わっています。

 

脱落歯が1時間以上乾燥状態に置かれると、歯根膜はほとんど死んでしまいます。歯根膜が死んでしまった歯を元に戻すと、歯はなくなり(吸収といいます)その分骨に置き換えられてしまう、アンキローシスという現象が起きます。

このようなことが起きないためには、けがで抜けた歯を探して、歯を口の中で保存し、早く歯医者さんに行くことです。

 

歯冠が折れてしまう(歯冠破折)が歯の外傷のなかで多いです。歯冠破折でも重要なことは折れた歯を探して歯医者さんに持ってくることです。歯医者さんで適切に元の歯に接着してもらうことです。

折れた大きさにもより、いくつかの治療法があります。

わずかな破折は少し削って磨きます。

少し大きな破折で、破折片がない場合は、白い接着性のある樹脂で見た目にわかりにくいように修復します。

大きく折れて破折片もない場合で歯の神経が見えている場合は、歯の神経の治療をして、土台を作ってから、人工の被せものによって治療します。

 

外から見えない歯根部分で歯が折れてしまうことがあります。これを歯根破折と呼びますが、折れた部分の移動が大きくなく、すぐに歯を戻せば、歯も歯髄も助かることがあります。ぐらつきが大きい場合は、ワイヤーを使って隣の歯にとめることによって固定を行います。

 

歯を打ってそのときは異常がないのに、しばらくして歯の色が暗くなり変色してきたりすることがあります。これは神経が死んでしまったことを意味します。このようなときは、歯医者さんで神経の処置をしてもらったあと、神経があったところにお薬を詰め、その上に漂白作用のあるお薬によって、歯を漂白してもらうと、歯の色が他の歯とおなじくらい白くなり、元に戻ります。

歯の外傷と一緒に唇や歯茎が外傷を受けることがあります。

唇や歯茎の外傷は多くの場合出血をともないますが、出血量に惑わされず、周りの方の冷静な判断が重要となります。

擦り傷、小帯(歯茎のひも)が切れる、唇の腫れ(内出血)、歯茎のめくれあがり・裂けなどです。

多くの場合将来的な問題を起こすことなく治る場合が多いです。

 

知覚過敏について

2019年02月2日

こんにちは。

歯科医師の新井です。

 

歯の痛みと言えば、虫歯と思われがちですが、虫歯でもないのに、突然「キーン」と痛む事はありませんか?

 

これは、冷たい物や歯ブラシの毛先が歯に当たる事によって起きる知覚過敏です。

 

知覚過敏は、3人に1人が悩んでいるといわれている歯の痛みなのです。一時的な痛みであるため、放置されることも多い知覚過敏ですが、実はそのままにしておくと、深刻なケースに至る場合もあります。

 

こちらでは、そんな知覚過敏の原因と対処法について、まとめてみましたので、ぜひご覧下さい。

 

 

 

 

知覚過敏のメカニズムと症状

 

冷たいものや温かいもの、酸味の強いものなどを飲食した際、歯の表面に「キーン!」と歯がしみて一時的な痛みを伴います。虫歯と違い、「ズキンズキン」と拍動するような痛みでなく一時的な痛みなのが特徴です。しばらくすれば痛みが治まるので、知覚過敏はしばしば軽視されがちです。

 

知覚過敏は、何らかの原因により、歯の表面を覆っている「エナメル質」が傷つき、内層の「象牙質」が露出することで、外部から刺激を受けます。

 

または、通常歯茎で隠れた部分「歯根部」が露出することで、セメント質が露出し刺激を受けることもあります。象牙質やセメント質は「象牙細管」を通じて、内部に通っている「歯髄神経」を刺激します。歯髄神経から脳に伝達し、「キーン!」と痛みを感じるのです。

 

知覚過敏を放置すると「歯髄炎」という神経の病気を発症する場合あります。安易に放置せず、知覚過敏の症状がある場合は、早めに歯科医院に相談しましょう。

 

 

 

虫歯とは違う!知覚過敏をチェックする

 

知覚過敏の痛みは、一時的な痛みで、虫歯の痛みと異なりますが、その違いを把握していなければなりません。知覚過敏か虫歯の痛みなのかを確認してみて下さい。

 

 

 

どのような時に痛むのか?

 

冷たい物を飲んだ時や、風が歯にあたった時だけいたくなる。虫歯の場合は、慢性的な痛みで、徐々に痛みが増します。

 

 

 

痛みの長さは?

 

知覚過敏は短時間で収まりますが、虫歯の痛さは持続します。

 

 

 

痛みの頻度は?

 

何もしないと、痛さを感じることはありません。このような痛さを感じたら、知覚過敏と疑ってよいでしょう。

 

 

 

知覚過敏が起こる原因

 

突然痛みを発症してしまう知覚過敏。

その原因は、歯の表面にあるエナメル質が、様々な要因によって傷つき、減少してしまいエナメル質の下にある象牙質がむき出しになってしまう事によって発生します。

 

しかし、エナメル質がむき出しになってしまったからといっても、必ずしも知覚過敏になるわけではありません。

 

知覚過敏を起こすのは、神経が敏感な歯肉に近いエナメル質の部分が多く、また歯肉が下がった時に起こりやすいのです。

 

一例を挙げますと、以下のようなものがあります。

 

虫歯が原因でエナメル質が削れ、象牙質に刺激が伝わりしみてしまう。

歯周病治療のため、歯の根っこまで付着した歯石を除去した場合に露出したセメント質に刺激が伝わる。

打撲等により、歯が物理的にひび割れてしまった場合。

しかし中には虫歯も歯周病も無く、きちんと歯磨きしていても知覚過敏になる人もいます。実は知覚過敏はご自身の生活習慣に原因がある場合も少なくないのです。

 

 

 

知覚過敏の原因を突き止めよう

 

エナメル質が傷つき減少されることによる知覚過敏。では、どうしてエナメル質は傷ついてしまうのでしょうか?

 

実は、その原因は、自分自身の生活習慣と関わっているのです。知覚過敏となる要因を上げてみます。

 

 

 

誤ったブラッシング

 

歯を磨く時の力が強すぎるとエナメル質が傷つき、知覚過敏になってしまいます。虫歯にならないために、ブラッシングは欠かせませんが、必要以上の力で歯を磨くことは控えましょう。

 

 

 

歯ぎしり

 

不安やストレス、過労により、睡眠中に歯ぎしりをする人がいます。

 

歯ぎしりによる負荷は、歯周組織全体にかかります。歯と歯が擦れるので、表面のエナメル質を削ってしまうのです。

 

また、歯並びが悪く、うまく噛みあわない部分では、過大な負荷がかかるために歯茎が縮み、セメント質が露出することがあります。

 

 

 

食べ物による原因

 

食べ物の好みによっても、知覚過敏になりやすいです。エナメル質は、酸にとても弱い物質なので、酸性の多い食品添加物を多くとっていると、知らない間にエナメル質を溶かしてしまい、知覚過敏になる可能性が出てきます。

 

 

 

歯みがき粉による原因

 

歯みがき粉の付ける量が多くてもエナメル質を傷つけてしまいます。特に、研磨剤の入っている歯みがき粉をたっぷりつけている方は、要注意です。歯みがき粉は、量を多くつければいいというものではありませんので、量が多い方は減らして使いましょう。

 

 

 

「酸」による破壊

 

酸の強い飲み物を常飲しているようなことはありませんか?

人体組織の中で最も硬いとされるエナメル質ですが、実は酸にはとても弱いのです。酸性の飲み物を常時摂取することにより、エナメル質が溶かされ、象牙質が露出することがあります。

 

これを「酸蝕歯(さんしょくし)」といいます。

 

毎朝、健康のために野菜ジュースや果汁100%のジュースなどを飲む習慣などが、酸蝕歯につながり、知覚過敏を起こすこともあるのです。

知覚過敏の原因は、自分自身の生活習慣によることが原因ですが、そうではない部分もあるので、注意してください。

 

例えば、歯周病により歯茎が下がってきた場合には、知覚過敏と同じような症状を起こす場合があります。

 

また、虫歯の症状によって、知覚過敏と同じような痛みが発生する場合も考えられます。つまり、知覚過敏の症状に見えるからといって、必ずしも知覚過敏とは限らないのです。

 

 

 

知覚過敏の治療と予防

 

知覚過敏を起こしたら、痛みは一時的なものですが、刺激を受けるたびに痛みを伴うようになります。一度壊されてしまったエナメル質や歯周組織は、自然には治りません。

 

もし、「知覚過敏かな?」と思ったら、まずは早めに歯科医院に行きましょう!知覚過敏の治療については、一番多いのが以下の治療法です。

 

フッ化物配合薬を定期的に塗布し、歯の再石灰化を促進。

歯科用セメントなどで物理的に保護。

また最新の治療法として、レーザーを使用した治療を行う歯科医院もあります。これは、露出した象牙質にレーザーを当て、象牙細管へ刺激が伝わらないようにする方法です。

 

この治療法は早期治癒が期待できますが、残念ながら保険が適用されません。

また、専門の医療機材が必要になりますので、歯科医院によっては行っていない医院もあります。レーザー治療を希望される場合には、事前に歯科医院に問いあわせて下さい。

 

知覚過敏の予防については、代表的なものは以下になります。

 

痛みの予防として、知覚過敏用のしみない歯みがき粉を使用して歯磨きを実施。

歯ぎしりが原因の場合、マウスガードを着けて就寝。

歯周病が原因の場合も併せて、正しいブラッシング法の指導を受ける

 

 

まとめ

 

知覚過敏の症状は、一時的な痛みが多いため、治療しない方が多いのですが、果たしてそれで良いのでしょうか?

 

知覚過敏は虫歯と異なり、継続的な痛みではないため、軽く見られがちです。しかし、知覚過敏を放置すると深刻なケースに陥ることもあることを知っておいて下さい。

 

 

デンタルエステはご存知ですか?

2019年01月30日

こんにちは。歯科医師の新井です。

 

みなさんはもう当院でのデンタルエステを受けられましたでしょうか?

 

 

デンタルエステという言葉自体聞いたことがない方もいらっしゃるとおもいます。

 

デンタルエステとは、その名の通り歯科で行うエステの事なのですが、普通のエステではできない、お口の中のツボや、お顔や首元の筋肉に直接働きかけるマッサージを行います。

 

唾液分泌の促進や、リンパの流れを良くしてむくみの改善、血行促進、噛む時や表情を作る時に使うお顔の筋肉をほぐすので小顔効果やリフトアップも期待できます。

 

硬くなった筋肉をほぐすので、首や肩こりをお持ちの方はもちろん、噛む力が強い方にもオススメです!

 

アロマオイルを使わせていただきますので、優しい香りでリラックスしながら受けていただけます。

 

「唾液が少なくなってきて困っている」「噛み合わせの力が強くて頭痛や肩こりがひどい」というような方はもちろん、血行促進や筋肉をほぐしてお肌や美容にとても良い、免疫力アップにまで繋がる等…たくさんの身体に良い効果が期待できます。

 

ご質問等ございましたらお気軽にスタッフまでお声がけください。

 

 

セミナーシェア

2019年01月29日

こんにちは、藤林です。

今日はセミナーシェアをさせていただきたいと思います。

去る2018年9月9日に大阪にて佐野正之先生と佐野哲文先生によるあすなろ王国物語~地域に根ざした予防歯科医院への転換~というセミナーを受講してきました。

 

あすなろ小児歯科医院は富山県富山市にある小児歯科専門の歯医者さんです。分院が富山県射水市にあり、こちらも小児歯科専門の歯医者さんです。

私がこのセミナーを受講しようと思ったきっかけは、以前私は富山に住んでいたこともあり、富山にテーマパークのような圧倒的な存在感を放つ小児歯科があるとは聞いて知っていたのですが、少し前に朝日新聞に特集されており、診療時間に演奏会を行っている、お菓子作りをしているなどの記事を読んで、びっくりし、どんな歯科医院なのか、どういったことでそれを行うのかが知りたくなったので受講することに決めました。

 

セミナー開始時間になると、まず会場が薄暗くなり、オープニングムービーとともに、大きなリボンを頭につけた魔女や博士などの様々な衣装を身にまとったスタッフたちが入場し、会場を盛り上げます。そして自己紹介が始まりました。しかし「魔女のキキです」という感じで、フルネームで名乗らないのです。歯科医師以外の方はなんとその衣装で普段診療やイベント(エデュケーションといいます)をしているとのこと。一気に会場がミステリアスな空間になり、引き込まれました。セミナー会場にも骸骨や洋風ランプ、趣きのある額縁などが配置されていて、こんなセミナーに来たことがない、これから何がおこるんだろうとわくわくしました。

 

セミナーを聞いていくなかで、先生の成功の秘訣は子供の心理を利用した徹底した経営戦略にあるんだと思いました。子供が喜んでくれるならなんでもやる。子供がわくわくするように、歯科医院の外装はもちろん、内装も洋館で統一、男の子は勇者になる、女の子はお姫様になるというストーリー展開のため、男女で診察室が違うそうです。子供の興味をそそるため、そして刺激にならないように、診察室は薄暗くするなど、大人の常識や便利を全く排除したシステムや院内に驚きと発見がありました。

ブラッシングコーナーも魔法研究所と書いてあり、スタッフもそう呼んでいるそうです。

 

地域に根ざした予防型歯科医院への転換というお話のなかで、戦略と戦術の話をしてくださいました。戦国時代、つわもの集まりで当時最強と言われた武田騎馬軍団に織田信長が組織した名もなき農民たちが勝ったのか・・・それは信長が種子島銃というものを農民に教えたという戦略勝ちであったこと。これらのことが歯科界でも起こっている。現在の歯科医学が疾病の発見→治療でいっこうにメンテナンスの患者さんが増えない戦術的医療なのに対し、これからの医療は患者さんが主体で私たちは口腔管理を行っていくという戦略的医療が必要であり、それには都市型の歯科医院であれ地方型の歯科医院であれ、ターゲットをしぼることが重要と先生はおっしゃいます。

余計なものは省くこと。予防型歯科はそう簡単にできるものでない。あすなろ歯科医院のやり方を他に当てはめたからといって患者さんが来るわけではない。大事なのはターゲットを絞ること、ニーズを観察しそれに応えることが重要とおっしゃっていました。

 

セミナーを受けて、今までの歯医者という概念や価値観を覆された気持ちになりました。お昼ご飯後にセミナー会場の見本の診察台のとなりで、実際僕はこうしているということなどもお話してくださいました。それが時間めいっぱい話して下さったため、本当に子どもが好きなんだなとか、歯科という仕事が好きなんだなとか、感じて歯科医師として尊敬できる方だなと思いました。私は富山が大好きなので、こういった先生がおられること、こういう歯科医院があることが誇りだなと思いました。

マイナス1歳からの虫歯予防

2018年12月20日

こんにちは、藤林です。

前回から、仲井先生という歯医者さんがおられて、妊婦さん対象にキシリトールの研究を行ったというお話をしました。お母さんにキシリトールを食べていただいたのは妊娠6か月~出産後9か月までです。

実験で明らかになった効果の続きをお話しします。お母さんのお口の中では、明らかな変化が出ましたが、産まれてきた子供のお口はどうでしょうか。子どもが2歳になったとき、お母さんと子どもそれぞれにむし歯菌検査を実施して調べました。結果は母子A(キシリトールを食べるグループ)と母子B(キシリトールを食べないグループ)ではお母さん同士のむし歯菌の状態はほぼ菌数レベルにもかかわらず、子ども同士を見比べてみると、母子Bの子どもにはむし歯菌がたくさん出ていました。これは妊娠中からキシリトールガムを食べて、むし歯菌の質悪玉菌から善玉菌に変えておけば、子どものお口の中のむし歯菌感染を防げることを意味します。お子さんには何もしていません。産まれてくる赤ちゃんのむし歯予防は、お母さんのお腹にいるときからスタートできるというわけです。それがマイナス一歳から始めるむし歯予防といったゆえんです。お母さんのお腹の中にいるときからお子さんのむし歯予防ができるなんて、やらない術はないですね。やっぱりお子さんには健康にすくすく育ってほしいですよね。

口は健康の入り口です。このマイナス1歳からはじめるむし歯予防は、お母さんだけでなくお父さんをはじめ家族みんなが取り組むことで最大の効果を得られます。家族みんなが自分のお口の中の環境を整えることが大切ということです。

次にキシリトールの選び方・食べ方についてお話します。まず選び方は歯科医院で販売しているものがベストです。歯科専用のキシリトールは甘味料にキシリトールを100%使用しています(市販のものはキシリトール50%)。歯磨き後に食べてもむし歯になりません。キシリトールガムは1日5~10gの量を3回以上に分けて食べるとむし歯予防に効果的ですから、50%のものだと倍の量食べないといけないことになります。これは食べる時間的にも、経済的にも無駄が多いことになってしまいますね。

100%のものだと1粒あたりのキシリトール含有量が約1.3gですから、

4粒・・・5.2g

5粒・・・6.5g

6粒・・・7.8g

7粒・・・9.1g

8粒・・・10.4g

なので4~8粒を1日3回以上に分けて食べればよいということになります。

3か月間続けるとお口の中に変化がでてきます。

13か月食べ続けると(長ければ長いほど良い)、中断してもそのご15か月は効果が持続したそうです。

またこの続きは後ほどお話します。

お子さんのむし歯を防ぐ方法②

2018年10月24日

こんにちは、藤林です。

お母さんがお子さんと箸の共有をしないなどむし歯菌がうつらないよう気を配っていても、いつまかどうしてもお子さんにうつってしまいます。これを感染といいます。

感染そのものが完全に止められないのであれば、お子さんにうつる前にお母さんのお口の中にいるむし歯菌を、感染してもお口の中に住みにくい菌に変えてしまおう、という発想をしましょうというのを前回お話させていただきました。

 

そこで活用できるのがキシリトールです。むし歯菌の質を変える働きがあるのです。むし歯菌には種類があります。善玉ミュータンス菌と悪玉ミュータンス菌です。キシリトールは頑固で歯からはがれにくい悪玉ミュータンス菌を歯からはがれやすい善玉ミュータンス菌に変えることができるのです。あらかじめお口の中のむし歯菌を善玉ミュータンス菌に変えておけば、お母さんからお子さんへうつってもまだ安心です。

善玉ミュータンス菌だと、歯磨きで汚れが落としやすくなります。少なくとも3か月以上キシリトールを食べ続けると、お口の中の菌が善玉にかわるのを実感できます。キシリトールのむし歯予防に関する効果は、日本だけでなく、フィンランドやスウェーデンなどにおいても実証されています。

余談ですが、フィンランドはかつて世界有数のむし歯大国だったそうです。むし歯治療にかかる膨大な医療費をなんとかしようと、国をあげてむし歯予防に取り組みだしたそうで、歯磨き指導から始まり、フッ素塗布やキシリトールが導入され、結果むし歯0の国になったそうです。今のキシリトールで有名なフィンランドからは想像つかないですね。

 

ここでマイナス1歳から始めるむし歯予防について紹介します。仲井雪絵先生という歯医者さんがおられて、妊婦さん対象にキシリトールの研究を行ないました。妊娠中からお母さんにアプローチした研究は世界でもめずらしいそうです。

実験で明らかになった効果は、一つ目は妊娠中からキシリトールガムを食べるだけで、産まれてきた赤ちゃんへのむし歯の感染率を下げられるということ。二つ目は妊娠中からお母さんがキシリトールガムを噛むだけで、産まれてくるお子さんのむし歯の感染を遅らすことができるということ。キシリトールを食べるグループのお母さんから生まれた子どものむし歯がみつかった時期は、8.8か月も遅いという結果になったそうです。

妊娠中のお母さん自身のむし歯菌についてはどうでしょうか。キシリトールを食べるグループのお母さんたちは、約半数がむし歯菌の数が減少し、むし歯になるリスクが低くなったそうです。簡単にいうと、むし歯になりにくくなる妊婦さんの割合が4倍も増えたそうです。

またこの後の続きは次回お話します。

 

キシリトールとお子さんのむし歯を防ぐ方法① 

2018年09月25日

こんにちは、藤林です。

キシリトールの効果的な食べ方はどうするのでしょうか。キシリトールが含まれている製品だったら、むし歯予防効果はどれも同じでしょうか?むし歯予防効果を期待できる製品には選択基準があり、主なポイントはキシリトールの濃度です。キシリトールが、その製品に使用されている甘味料の50%以上であることです。

食べ方のポイントは1日の量と回数です。キシリトールは5~10gの量を3回以上に分けて食べるのが効果的だそうです。歯科専売のキシリトールだと100%なので効率よく摂ることができ、1粒あたり1.3gです。なのでそれだと4粒~8粒の計算になりますね。

 

お母さんはお子さんの歯がむし歯になっていないかどうか気になりますよね。ではむし歯にならないようにどうしているか尋ねると、すごく頑張ってくださっている方だと、「箸やスプーンを共有しないようにしている」とおっしゃる方もおられます。

そうなのです。産まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌はいません。赤ちゃんに何らかのタイミングでむし歯菌が移ることから、むし歯への道の第一歩は始まってしまいます。

でも、実際忙しく働くお母さんにはなかなか難しいですよね。目を離した隙に赤ちゃんはママのスプーンをなめたり、兄弟で飲み物を共有しあったり・・・

また、むし歯菌を棲みつきやすくする要因であるお子さんのお砂糖摂取に関してはいかがでしょうか。よく電車のなかで、お母さんが1歳か2歳くらいの子に飴やグミをあげたり、オレンジジュースなどの砂糖の入ったジュースを与えている姿を見かけます。今にも泣きだしそうな子が、それらによっておとなしくなるのであれば、お母さんとしては頼りたくなりますよね。

聞いていて頭では分かっていても、なかなか実践となると難しくなりますね。今の時代やライフスタイルにあった、より生活に即した実践可能なものでなければ、できないと思いますし、それを継続させることができません。最終的なゴールは習慣化して、意識しなくてもそれを行うところまでもっていきたいものです。

 

ベストな状態が難しければ、せめてベターな状態で。具体的には、感染そのものが完全に止められないのであれば、お子さんにうつる前にお母さんのお口の中にいるむし歯菌を、感染してもお口の中に住みにくい菌に変えてしまおう、という発想です。

また続きのお話は次回以降にしていきます。

 

菌の性質はもちろん、菌の数自体を減らすことも非常に重要です。妊娠初期や妊娠後期はお薬はもちろん、歯科治療自体が難しくなってくるので、4~7か月の妊娠中期に歯科治療を終わらせましょう。とはいえ、レントゲンや薬の制約もありますので、妊娠を考えている時点で歯科医院にて治療を終わらせ、妊娠が解かったあとはメンテナインスに通いましょう。妊娠期はつわりがあったり、生活が不規則になったり、食の好みの変化、さらにはホルモンバランスの変化により、ただでさえ歯肉炎とよばれる歯茎の炎症を起こしやすいので、ご自身の管理だけでは難しいところがあります。歯科医院にてより丁寧で専門的なクリーニングを受けましょう。妊娠期にお母さんが歯周病であると、早産のリスクも高まるといわれています。お子さんのためにも、歯周病治療はしっかりと終わらせておきたいものですね。

 

むし歯のなりやすさ➁

2018年09月22日

こんにちは、藤林です。

むし歯の予防についてお話します。

 

まず、食べ物を食べると、お口の中ではどういう変化が起こるのでしょうか。

ふだん、歯の表面では、歯のミネラルが溶け出す脱灰(歯がとけること)と、ミネラルが歯の中に戻って結晶化する再石灰化(歯を修復する)が繰り返されています。

何も食べていないときの歯の表面は中性ですが、いったん食事や飲み物が入ると、むし歯菌が作り出す酸が増えてお口の中が酸性になり、ミネラルが溶け出してしまいます。

間食が多いと、唾液のミネラルによって再石灰化されたり、中性に戻りきる前に再び酸性に戻されてしまい、歯を修復するタイミングが無くなってしまい、そうすると歯は脱灰方向に傾いてしまうので、やがてむし歯になってしまいます。

よって一日の間食は2回まで(ジュースなどの飲料水を含む)にしましょう。特に運動中のスポーツドリンクや、仕事中の飴やチョコをつまむ、砂糖入りのコーヒーをちびちび飲むなどのながら食べは大変危険です。

 

それでも甘いもののダラダラ食いがどうしてもやめられない・・・という方に朗報です。それはキシリトールを活用することです。お菓子のダラダラ食いはむし歯のリスクを高めてしまうのですが、キシリトールはダラダラ食いをしてもいいどころか、そうすることで、逆にむし歯のリスクが下がり、予防効果が高まります。

 

甘いイコールむし歯の原因ではありません。キシリトールと砂糖はほぼ同じ甘さです。由来も天然素材の甘味料なので、安心です。主には白樺の木から作られていますが、イチゴやホウレンソウ、レタスなどにもごく微量ですが含まれています。なぜキシリトールに予防効果があるのでしょうか。それは、むし歯菌がキシリトールを食べても白いネバネバした歯垢(プラーク)も酸も作り出すことができないのです。つまり、むし歯の原因にならないのです。

しかも、むし歯菌はキシリトールを取り込むのに、体内で消化できないため、いわゆる「ふんづまり」になって菌が死んでいきます。

加えて歯垢(プラーク)がはがれやすくなるので、汚れが落としやすくなるという利点もあるのです。

キシリトールを活用すると、合格点をとるための+10点、+20点につながります。

むし歯を予防するのに、それだけで合格点をとれるような魔法の薬はありません。数ある予防法のなかから、その人やその人の状況に応じた方法をいくつか組み合わせる必要があります。

フィンランドではむし歯予防を四つ葉のクローバーに例えています。1枚目の葉が歯垢をとりのぞく歯磨き、2枚目の葉が歯を強くするフッ素、3枚目の葉が間食2回までの正しい食生活、4枚目の葉がむし歯のチェックを含めたメインテナンス、そして茎の部分はキシリトールとなり、4つの歯をよりいきいきさせる役目を持っています。

4つの葉をうまく組み合わせることが大切です。

 

むし歯のなりやすさ①

2018年09月22日

こんにちは、藤林です。

むし歯になりやすい人、なりにくい人がおられますね。それは遺伝なのでしょうか。確かに歯の質や唾液の質は遺伝するというのもあります。でも実際、兄弟のお子さんでもむし歯の本数やなりやすさが大きく違ったりします。

むし歯のなりやすさは「山火事」に例えるととってもわかりやすいです。お口の中を「山火事」が起こっているものだと例えます。その山に生えている「木」に相当するのが、「歯」です。そして「火」に相当するのが、「むし歯の菌の量または質」などで表されるむし歯のなりやすさです。お口の中の「火」が強いということは、「むし歯になりやすい」状況ということです。お口の中の「火」の勢いや強さは目には見えません。

確かに、むし歯を削って詰める治療は必要ですが、それは燃えてしまった「木」を新しい「木」に植え替えているだけなのです。「火」を消さない限り、苦労して植え替えた「木」はまた「火」が燃え移り、燃え始めてしまいます。それをふせぐためにも、「消化活動」が必要です。それはまだむし歯になっていない部分をむし歯にさせないことと、初期段階のむし歯がひどくならないようにすることです。

お口の中の「火」はどうやって確認するのでしょうか。それは「むし歯菌検査」です。当院で行っているものとしては「唾液検査」があげられます。定期的に検査を行い、今その人のリスクがどういう状態なのかを確認することが大切です。リスク数値を目安にすることで、今にも燃え上がりそうな「火」を事前に消化するための対策がたてられます。

 

具体的な対策の前に、むし歯はどうやってできるのでしょうか。

お口の中のむし歯菌は歯の表面に残っている砂糖を取り込み、ねばねばした白い歯垢(プラーク)と酸を作り出します。歯の表面は身体のなかで最も硬いエナメル質という組織で覆われています。でも、長時間この酸にさらされると、徐々にエナメル質が溶かされて、そのうち穴を形成します。それがむし歯です。つまりむし歯はむし歯菌の排泄物で生じる病気なのです。

 

むし歯菌は産まれたばかりの赤ちゃんにはいません。風邪やインフルエンザ、歯周病と同じで、すでに菌を持っている人から移ってしまう感染症です。

ただ、むし歯菌が存在するだけでは「むし歯」という病気は起こらないのです。むし歯菌の存在と、砂糖入りのお菓子を食べる習慣や歯磨きの状況が絡み合って発症します。よって、それらの習慣をコントロールしていけば必ずむし歯という病気を防げます。むし歯菌のレベル(火の強さ)を把握しないといけないということですね。

 

歯磨きは皆様常々頑張っておられると思います。では頑張って磨いてもどうしてむし歯になってしまうのでしょうか?

答えは「火」を消すためには歯磨きだけでは不足だったこと、あるいはむし歯になりやすいところまではぶらしが当たっていなかったことの原因が考えられます。フッ素は予防法として挙げられますが、フッ素を塗っていればそれでむし歯にならずにすんだでしょうか。

答えは違いますね。仮にむし歯予防に合格点というのがあるちしましょう。それが60点だとしたら、フッ素の効果はわずか10点ほどです。つまり残りの50点は砂糖を控えたり、歯磨きを効率的に行うことによって点数を稼がないといけないのです。

睡眠時無呼吸症候群について

2018年09月8日

こんにちは。歯科医師の新井です。

 

みなさんは、「睡眠時無呼吸症候群」ということばを聞いたことがありますか?

 

睡眠時無呼吸症候群の方の特徴としまして、

いびきがうるさい

日中の倦怠感が強い

睡眠時に呼吸が止まっていると指摘を受けたことがある

 

などがあります。

 

 

現在、仕事としてトラック、バス、タクシー、鉄道、船、飛行機などを運転する人は、日本には300万人以上もいます。職業として運転している人には肥満傾向の男性が多く、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが高いとされています。

 

過去にトラック運転者2万人に対しておこなった大規模な調査によると、中~重症の睡眠呼吸障害があると診断されたトラック運転者の86%が、眠気などの自覚症状に乏しいという結果が出ました。

 

多くの研究により、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、健常者よりも交通事故を引き起こす確率が高いことが分かっています。バスやトラックや車の居眠り運転事故は、ブレーキを踏まないまま発生することが多いため、致死率が高い大きな事故になりやすい傾向にあります。

 

普段から十分な睡眠をとり、睡眠不足が生じないように、規則正しい生活習慣を心がけましょう。そして、睡眠時無呼吸症候群であれば、適切な治療を行うことを強くお勧めします。

 

治療方法としましては、生活習慣の改善やスリープスプリント(寝るときに付けるマウスピース)などがあります。

ご自身やご家族の方で心配な方はぜひご相談ください。

 

 

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話しいただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

電話番号

お電話でのご予約はこちら

06-6355-2073

住所

〒530-0044
大阪市北区東天満1-10-10
サンファースト南森町2F

このページの先頭に戻る