根管治療について
2015年06月8日
こんにちは。歯科医師の丸野です。先日、茂久田歯科商会主催の根管治療のセミナーに行ってきました。講師は京都市で開業されているエンド治療の大家である山田邦晶先生です。根管治療に対する理論とテクニック、そして新たな根管治療の機器(ジッペラー レシプロック)について、その取り扱いと臨床応用について学んできました。
レシプロックはエンドモーター(X スマート デンツプライ)と併用するNi-Tiファイルで、はやい/だれでも/切れる/折れにくい/しなる/根管を守る、という特徴を持っています。これまでのNi-Tiファイルと異なったバランスドフォースの動きを再現した往復運動を行い、逆回転時に歯質を切削する設計になっています。
レシプロックはワンファイルエンドを謳い文句としていますが、結局は手指で♯15のファイルで根尖を空けることができる段階に持っていく必要があり、そこからの効率性と安全性のためレシプロックを用いるとよいという印象を受けました。また湾曲が強い(30度以上)根管はNi-Tiを用いなければ根管形成は困難であろうとのことでしたので、症例に応じたレシプロックの応用が効果的であると考えます。
先日の大阪でのデンタルショーにてレシプロックのデモを行う機会がありましたが、切削効率が良いことはさることながら、根管充填が規格化されているため非常に簡便であると感じました。当院での臨床応用についても検討させていただいている次第であります。