口腔外科の歴史
2015年10月19日
こんにちは。歯科医師の丸野です。
口腔外科学会は2014年を期に創立80周年を迎えました。
今回は戦時下の口腔外科という切り口で口腔外科の歴史、その始まりについて解説をさせていただきます。
まず口腔外科という用語が日本で初めて公の場で使用されたのは、1893年の東京でなされた「歯科医術について」という20分ほどの講演においてです。その中で伊澤信平氏によって「歯科病理(口腔外科各論)と称して可ならん」と述べられたことが最初であると記録されています。
口腔外科は、近代戦争において額顔面外傷が多発することが日清戦争(1894~1895)で経験され、さらに日露戦争(1904~1905)による大規模な戦争により、欠かすことのできない医療分野であると認識されました。それを期に東京予備病院戸山分院(後の臨時陸軍東京第一病院)に口腔外科が初めて設立されました。戦線の拡大に伴って傷病兵が続々と同科に送還されました。当時の戸山分院の収容力は6000名でした。1906年には陸軍軍医学校にて口腔外科の講義が国内初めて開始されました。当初は東京帝大歯科学教室の石原久助教授に講義が依頼され、研修は東京帝大などで行われました。同講義の内容は、「口腔科学講義」として陸軍医学会雑誌に掲載され、のちに口腔外科として発展を遂げることになりました。
参考文献)日本口腔外科学会 創立80周年記念誌




